2022年夏に新たな旅の相棒となった「バンテック ZIL5」、快適化のお話です。
その5は、旅の途中でやった快適化。「SHADOU」での足回り強化、シートの傷つき防止策、暗い収納にLEDライト設置というお話です。
前回のマイキャンピングカー快適化はこちら
【キャンピングカー快適化 2022】その3 百均グッズで工作
初の長旅、旅の途中で快適化
加須市「SHADOU」で足回り強化
ZIL5のベース車はトヨタのキャンピングカーベースの専用車CAMROADですが、乗換え前の相棒だったK2はFIATのデュカトがベース車でした。デュカトが高速走行性能に優れているのに対し、カムロードは低速走行性能重視(?)のかなりソフトな足回り。
カムロードの基本設計は20年ほど前のもの。しかしキャンピングカーはここ数年をみても大容量給排水タンク、大容量サブバッテリー、ソーラー充電システム、家庭用エアコン等々、架装部分の重量は年々重くなっており、それらの重量増が全て足回りへの負担となっています。
実際に乗り比べてみると、走行性能の違いは一目瞭然と言えるものでした。キャンピングカーに高速走行性能を追求する必要はないと思いますが、ノーマルの足回りは運転者の恐怖感を煽るには十分の走行性能です(笑)
カムロードの弱点は大きく分けて4つ。
1.強風時や大型車に追い越された時の煽り風
2.コーナリング時の大きなロールリング(挙動)
3.駐車場から車道へ出る時の段差での揺り返し
4.架装による尻下がり(フロントタイヤ接地感の悪化とブレーキ性能の悪化)
1、2については強化スタビライザーだけでもかなり改善されるようです。幸い我が家で購入したZIL5には既にリアスタビライザーが装着されていたので、ノーマル車と比較するとそれほど悪くはないように思います。
一方3、4に関してはショックアブソーバーがノーマルのままということもあり、デュカトからの乗り換えによる違和感はかなりのものでした。これを改善するにはいくつかの手段があるようです。
1.強化ショックアブソーバーへの交換
2.エアサスペンションの導入
3.リーフスプリングを増やす
それぞれ効果やコストにメリット・デメリットがあり、悩ましいところです。
ZIL5納車後にネットで様々な情報収集をしていたところ、自分が求める走行性能とコストに近づけられる理想の商品を見つけました。
それがSHADOU社(http://www2u.biglobe.ne.jp/~circuit/mysite3/canping.index.html)が開発したカムロード用の「コイルオーバー式リアショックアブソーバー」です。SHADOU(シャドウ)社の前田社長は長年モータースポーツに携わっていた方で、サスペンションチューニングに豊富なノウハウを持つプロフェッショナルです。
そしてご自身もカムロードベースのキャンピングカーオーナーであるため、取り扱う全ての商品がご自身の実体験~検証し開発されている点が大きく期待できるところでした。しかも埼玉県であれば東日本旅の途中の県なので都合がいい…、早速説明を聴くためにアポイントを取りました。
上記写真がSHADOUイチオシの強化足回りのセット(リアとフロントのショックアブソーバー、バンプラバー)です。
当日伺うとこれら商品をひとつひとつ手に取りながら、素人の私達にもわかりやすく説明していただきました。また前田社長がこれらの商品を開発するに当たってのこだわりをお聴きできたことでその場で購入、取付けを即決。
上の写真が「コイルオーバー式リアショックアブソーバー」です。これに減衰力を合わせ新しく開発商品化した「フロント40段調整単筒式ショックアブソーバー」を組み合わせることで前後のバランスが良くなり、さらに走行性能が改善されます。
上の写真が「バンプラバー」で左の厚みのある方がノーマル、右が改良された薄型バンプラバーです。
ノーマルのショックアブソーバーでは、バンプラバーがシャーシのバンプラバー受けに何度も当たっていた痕跡が写真でも見て取れます。これが走行中に当たると乗り心地が極端に悪くなります。
早速取付けをしてもらいます。
リアはタイヤを外さずに交換できるようで左右二本の交換は20分程度、フロントはバンプラバーの交換もあるのでタイヤを外しての施工です。すべての工程が完了するまで40~50分程度といったところでしょうか、作業を見ているだけなら交換は簡単そうに見えます。そんな心を読まれたのか、
「どうしてどうして、かなりの数をこなさないとこう簡単にはいかないですよぉ」
と前田社長…スミマセン(笑)
写真左のブルーのバーが元々取り付けされていた強化スタビライザー、そして右が設置後のリアショックアブソーバーです。偶然ですが同じカラーでカッコいいですね~ジャッキを下ろしたら全く見えなくなりますが…(笑)
全ての施工が完了したので、早速乗り心地を体験。
ガレージから道路へ斜めに出る段差を超える段階での第一声が「おおぉ!!違う!!!」です。今までは斜めに段差を超えると揺り返しのように左右に数回揺れていたのが、乗用車のように一度の揺れで直ぐに収まってくれます。
そしてノーマルの時に何度も怖い思いをしていた道路の轍や横風によるフラつき、高速道路でのトラックの追い越しで起こる煽り風でのフラつきなどが大きく改善されたことを運転者だけではなく同乗者でも感じることができました。
そしてコイルオーバー式の効果で尻下がりが改善されたことでフロントタイヤの接地感の少なさが改善され、併せてブレーキの効きも改善されたので大満足の結果です。
余談ですがSHADOU社へ伺ったのは9月30日、前田社長によると翌10月1日から値上げをする予定との話でした…ふ~危なかった(汗)
残る足回りの快適化はワイドタイヤとタイヤホイールのアルミ化ですが、残念ながらキャンピングカー専用タイヤで評価の高いミシュランのアジリスCPが生産中止となり在庫がないとのこと。新しいシリーズのタイヤが発売されるのが10月末とのことで発売されるまでは今履いているLT用タイヤとスチールホイールで我慢するしかないのですが、どれほど快適になるのか楽しみでもあります。
ベッド展開時の傷つき防止策
ZIL5の魅力といえばリビングをすべてベッド展開して広大なベッドスペースを確保できたり、あるいはコの字レイアウトで掘りごたつのように展開し、テーブルはそのままにツインベッドとして利用できたりというレイアウトの自由さにあると思います。
一番カンタンなのは掘りごたつレイアウトで、右サイドのソファの背もたれを通路上にセットするだけでできます。基本、早起き鳥一家はそのスタイルで寝ているワケなんですが…。
そのホールド部分が傷つきやすいという話があり、実際見てみると中古にしては使用感のない我がZIL5でも多少の傷が見られます。「なんでや?」と思い背もたれを裏返してみてみると、
タッカー(ホッチキス)の針がむき出しやん…。
ということで速攻ホームセンターに立ち寄り、キズ防止用の粘着フェルトを購入。
テープ状にカットしてぐるりと貼り付けました。これでキズ防止、そしてサードシートとの段差もちょっとだけ解消されたようです。
真っ暗なカウンター下収納に人感センサーライト
キッチンとリビングの間にある広大な収納スペース、カウンター下。外部ハッチまたは室内上部から出し入れできます。これが大容量で、162センチのQだと頭まで突っ込む勢いでないと底まで手が届きません(笑)
米や洗濯物など大物がざっくり入れられるので重宝していますが、いかんせん暗い。そこで以前K2のマルチルームで使っていたLEDの充電式人感センサーライトを設置してみました。
めっちゃ便利!必要な時にフタを開ければパッと点灯、そして勝手に消えてくれます。
■ マイキャンピングカーⅡ DATA
車 名:バンテック ZIL5(ジル5)
ベース車:トヨタカムロード
サイズ:全長5160mm 、全幅2110mm 、全高2940mm
※車検取得時のサイズ
室内高:1890mm
乗車 / 就寝定員:7人/5人
エンジン / 排気量::ディーゼルターボ 3000cc
駆動 / ミッション:2WD / 4速AT
次回のマイキャンピングカー快適化はこちら!
【キャンピングカー快適化 2022】その5 タイヤ&ホイール交換と冬旅支度
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